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スタッフ&キャスト別データ

円谷英二 Eiji Tsuburaya

  解  説■ 1901年(明治34年)7月10日、福島県須賀川市生まれ。本名は円谷英一。
日本特撮の父で「特撮の神様」と呼ばれる。
8才の時に日本初の飛行機初飛行のニュースを聞き飛行機に夢中になり、多くの精巧な模型を製作していた。
上京し日本飛行学校へ入社するも廃校となり、玩具会社に転職し自ら考案したおもちゃでヒットを飛ばす。
天然色活動写真株式会社の枝正義郎氏に出会い、氏に口説かれて映画界へ。
2年間の兵役を経て松竹傘下の衣笠映画連盟に所属し撮影技師を務め、10年間に60本の劇場映画を担当したが、1933年に公開された『キング・コング』でウイリス・H・オブライエンによる特撮に出会い、独自に技術を研究。
第二次世界大戦戦時下の1942年、真珠湾攻撃1周年を記念して製作された『ハワイ・マレー沖海戦』でその力量が発揮された。
1947年に独立し円谷特殊技術研究所を設立、『透明人間現わる』以降の特撮を請け負う。
1953年当時まだ経験の浅かった本多猪四郎監督が抜擢された『太平洋の鷲』で、初めて絵コンテを取り入れた。
そして当時アメリカで続々製作されていたSF作品を受け、日本映画でもと企画されたのが『ゴジラ』だった。
直接影響を受けた作品は『原子怪獣現わる』で、レイ・ハリーハウゼンによるストップモーション方式で表現された巨大恐竜であったが、撮影時間の制約もあり着ぐるみの怪獣が製作された。
本多監督による本編班の反戦を意識した暗い色調と、円谷の担当した特撮班の迫力あるスペクタクルシーンで構成された本作は大ヒット、円谷英二の名は一気に一般にも知れ渡ることとなった。
1963年4月には円谷特技プロダクションを設立、川上景司・上村一夫・有川貞昌・的場徹など日本の特撮技術者の多くが参画し、翌年には当時世界に2台と言われる光学合成装置オプチカルプリンターを導入(当時の金額で4,000万円)。
翌64年秋、TBSより発注を受け日本初の本格空想特撮テレビシリーズ「仮題:アンバランス」の制作を開始、全28話を撮り終えたのちに1966年1月2日、日曜日よる7時というゴールデンタイムに「ウルトラQ」の放映が開始された。
強敵と言われていた裏番組の手塚治虫の「W3ワンダースリー」を超える高視聴率を記録、続く7月から始まった「ウルトラマン」は最高視聴率42.8%という驚異的記録を残し、怪獣ブームを巻き起こした。
ウルトラシリーズは大ヒットを続け、ゴジラで生まれた巨大怪獣というジャンルを、変身ヒーローへと発展させ、日本のキャラクター文化にも多大な影響を与えた。
1970年1月25日、狭心症のため69才で永眠。

 
作  品■『延命院の傴僂男』(1920:撮影)
『義血』(1925:撮影)
『狂った一頁』(1926:撮影補助)
『稚児の剣法』(1927:撮影)
『乱軍』(1927:撮影)
『板割浅太郎』(1927:撮影)
『破れ編笠』(1927:撮影)
『蝙蝠草紙』(1927:撮影)
『月下の狂刃』(1927:撮影)
『天保悲剣録』(1927:撮影)
『風雲城史』(1928:撮影)
『篝火』(1928:撮影)
『白井権八』(1928:撮影)
『若衆髷』(1928:撮影)
『大瀬半五郎』(1928:撮影)
『怪盗沙弥麿』(1928:撮影)
『大江戸の最後』(1928:撮影)
『振袖火事』(1928:撮影)
『狼籍者』(1928:撮影)
『切られ与三』(1928:撮影)
『人形武士』(1928:撮影)
『あづま男』(1929:撮影)
『明暗』(1929:撮影)
『用心棒』(1929:撮影)
『曲る刃』(1929:撮影)
『お小姓絵巻』(1929:撮影)
『さんさ時雨』(1929:撮影)
『血祭』(1929:撮影)
『妖魔綺譚』(1929:撮影)
『美はしき天罰』(1929:撮影)
『野狐三次』(1930:撮影)
『無明道』(1930:撮影)
『時勢は移る』(1930:撮影)
『新訂 塩原多助』(1930:撮影)
『赤星重三』(1930:撮影)
『関の弥太っぺ』(1930:撮影)
『焔』(1930:撮影)
『若様奉行』(1930:撮影)
『涙の街』(1930:撮影)
『吹雪に叫ぶ狼』(1931:撮影)
『紅蝙蝠 第一篇』(1931:撮影)
『彼は復讐を忘れたか』(1931:撮影)
『紅蝙蝠 第二篇 勇躍血戦の巻』(1931:撮影)
『平手造酒』(1931:撮影)
『黎明以前』(1931:撮影)
『紅蝙蝠 第三篇 血涙戸並長八郎の巻』(1931:撮影)
『決戦河古原城』(1931:撮影)
『旅草鞋故郷の唄』(1932:撮影)
『青頭巾』(1932:撮影)
『猛襲高田の馬場』(1932:撮影)
『和蘭蛇囃子』(1932:撮影)
『怪談 ゆうなぎ草紙』(1932:撮影)
『情熱旅のこがらし』(1932:撮影)
『長脇差風景』(1933:撮影)
『祇園しぐれ』(1933:撮影)
『峠三里』(1933:撮影)
『子別れ笠』(1933:撮影)
『心中木曽街道』(1933:撮影)
『浅太郎赤城颪』(1934:撮影)
『荒木又右衛門 天下の伊賀越』(1934:撮影)
『百万人の合唱』(1935:撮影)
『海国大日本』(1935:撮影)
『かぐや姫』(1935:撮影)
『赤道越えて』(1936:監督、構成、撮影)
『小唄磯鳥追お市』(1936:監督)
『皇道日本』(1940:撮影)
『海軍爆撃隊』(1940:特殊撮影)
『燃ゆる大空』(1940:特殊技術撮影)
『孫悟空』(1940:特殊技術撮影)
『八十八年目の太陽』(1941:特殊撮影)
『ハワイ・マレー沖海戦』(1942:撮影、特技監督)
『白い壁画』(1942:特殊撮影)
『南海の花束』(1942:特殊撮影)
『小春狂言』(1942:特技監督)
『翼の戦歌』(1942:特殊撮影)
『愛の世界 山猫とみの話』(1943:特殊撮影)
『阿片戦争』(1943:特殊撮影)
『音楽大進軍』(1943:特殊技術)
『兵六夢物語』(1943:特殊技術)
『あさぎり軍歌』(1943:特殊技術)
『男』(1943:特殊技術)
『少年漂流記』(1943:特殊撮影)
『熱風』(1943:特殊技術)
『進め独立旗』(1943:特殊技術)
『浪曲忠臣蔵』(1943:特殊技術)
『あの旗を撃て−コレヒドールの最後−』(1944:特殊技術)
『加藤隼戦闘隊』(1944:特殊技術)
『怒りの海』(1944:特殊技術)
『後に続くを信ず』(1945:特殊技術)
『東京五人男』(1945:特殊技術)
『浦島太郎の後裔』(1946:特殊撮影)
『或る夜の殿様』(1946:特撮効果)
『東宝千一夜』(1947:特殊効果)
『透明人間現わる』(1949:特殊撮影)
『太平洋の鷲』(1953:特殊技術)
『ゴジラ』(1954:特殊技術)
『透明人間』(1954:特技指導、撮影)
『ゴジラの逆襲』(1955:特技監督)
『獣人雪男』(1955:特殊技術)
『空の大怪獣 ラドン』(1956:特技監督)
『白夫人の妖恋』(1956:特技監督)
『乱菊物語』(1956:特殊技術)
『殉愛』(1956:特殊技術)
『地球防衛軍』(1957:特技監督)
『極楽島物語』(1957:特殊技術)
『美女と液体人間』(1958:特技監督)
『大怪獣バラン』(1958:特技監督)
『日本誕生』(1959:特技監督)
『宇宙大戦争』(1959:特技監督)
『孫悟空』(1959:特技監督)
『潜水艦イ−57降伏せず』(1959:特殊技術)
『電送人間』(1960:特技監督)
『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』(1960:特技監督)
『ガス人間第一号』(1960:特技監督)
『モスラ』(1961:特技監督)
『世界大戦争』(1961:特技監督)
『大阪城物語』(1961:特技監督)
『紅の海』(1961:特技監督)
『ゲンと不動明王』(1961:特技監督)
『キングコング対ゴジラ』(1962:特技監督)
『妖星ゴラス』(1962:特技監督)
『紅の空』(1962:特殊技術)
『太平洋の翼』(1963:特技監督)
『青島要塞爆撃命令』(1963:特技監督)
『マタンゴ』(1963:特技監督)
『海底軍艦』(1963:特技監督)
『大盗賊』(1963:特技監督)
『モスラ対ゴジラ』(1964:特技監督)
『宇宙大怪獣 ドゴラ』(1964:特技監督)
『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964:特技監督)
『士魂魔道 大龍巻』(1964:特技監督)
『怪獣大戦争』(1965:特技監督)
『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965:特技監督)
『勇者のみ』(1965:特技監督)
『太平洋奇跡の作戦 キスカ』(1965:特技監督)
『大冒険』(1965:特技監督)
『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966:特技監督)
『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(1966:特技監督)
『ゼロ・ファイター 大空戦』(1966:特技監督)
『ウルトラQ』(1966・TV:監修)
『ウルトラマン 空想特撮シリーズ』(1966〜1967・TV:監修)
『快獣ブースカ』(1966・TV:監修)
『キングコングの逆襲』(1967:特技監督)
『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967:特技監修)
『長篇怪獣映画ウルトラマン』(1967:監修)
『ウルトラセブン』(1967〜1968・TV:監修
『怪獣総進撃』(1968:特技監修)
『ウルトラセブン』(1968:監修)
『連合艦隊指令長官 山本五十六』(1968:特技監督)
『マイティジャック』(1968・TV:監修)
『戦え!マイティジャック』(1968・TV:監修)
『怪奇大作戦』(1968・TV:監修)
『緯度0大作戦』(1969:特技監督)
『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969:特技監修)
『日本海大海戦 』(1969:特技監督)
『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970:特技・監修)
『チビラくん』(1970・TV:監修)
『恐怖劇場アンバランス』(1973・TV:監修)
『ウルトラマン』(1979:監修)
『ウルトラマン 怪獣大決戦』(1979:監修)
『ウルトラマン 恐怖のルート87』(1989:監修)


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