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「エクスカリバー」


全米で空前の大ヒット!今秋最大の話題作早くも注目のマスコミ界現地取材第1報!

読売新聞
 今年最初のもっとも華麗でドラマチックな映画の誕生だ。ロサンゼルスの映画街にはひさしぶりに長蛇(ちょうだ)の列ができ、マスコミは手放しで賛辞をおくる。映画を見終わって劇場を出てきた人たちは、みな超大な夢に酔いしれたのだうう、上気した面持ち。ちょうど歴史的大ヒット作「スター・ウォーズ」が公開された時のような熱さだ。

バラエティ
 一級の娯楽映画だ。華麗で部厚い映像はその底に、われわれのイマジネーションにあらゆる角度からアタックをかけて来る、実に豊饒な申身を秘めているのです。5ドルではもったいないと、嬉しくなつて舞い上がった次第。「エクスカリバー」は現代人が映画に求めているものの大半以上をどんとまとめて見せてくれる作品なのであります。

オライオン映画 ワーナー・ブラザース映画配給 *今年度カンヌ映画祭美術賞受賞
エクスカリバー
アーサー王……………ナイジェル・テリー
グェナビア………………シェリー・ルンギ
ランスロット……………ニコラス・クレー
マー・リン………ニコル・ウィリアムソン
モー・ガナ…………………ヘレン・ミレン
モードレット……………ロパート・アディ
監督 ジョン・ブアマン

 人類が新しい時代を築こうとしていた地球混迷の時、一人の英雄が出現した。岩につき刺された王者の剣〈エクスカリバー〉を引きぬき、偉大な王国を築いたアーサー王の物語は、全世界に知られたヒーロー伝説である。
 永遠につきないロマンとドラマチックな要素に満ちたこの物語は、まさにドラマの根源というべきもので、数々の小説・演劇・映画に各エピソードが利用されている。あの〈スター・ウォーズ〉も舞台は宇宙に変えたものの構成はこの物語をもとにしているだけに、人物設定などの共通点を指摘する批評家も多い。この〈エクスカリバー〉は伝説をそのまま映像化しただけにファンタジックなムードに加え、まさに血湧き肉躍るといった迫力ある面白さに満ちた傑作となっている。

禁断の愛に燃えた男と女・・・
 統一王国を目ざず野望の勇士ウーサーが、和睦を結んだ豪族コンウォールの妻イグレーンに抱いた情炎が物語の発端。盟約を破りコンウォールを殺害して奪ったイグレーンがアーサー王の母となる。信義を重んずる騎士道を踏み破ってまで欲望を貫いたウーサーは、やがてコンウォールの部下たちの復讐によって果てる。
 成人し、王となったアーサーは美しい妻グエナビアを迎えるが、彼を待ち受けていた悲劇は最愛の妻と最も信頼した騎士ランスロットとの不義、そして父親の違う姉モーガナの野望によって彼女との間に一子モードレッドをもうけてしまったことだった。
 その子がやがて、王国の相続権を主張して悪の限りを尽しはじめ、ついに父と子の壮絶な死闘へと突入ずる。人類の理想の王国を舞台に壮大なスケールで展開する英雄のアドベンチャーの陰に、エネルギッシュな男と女の愛と復讐のドラマが見事に織り込まれた傑作である。

ジョン・ブアマン監督構想25年のダイナミックスペクタクル
 〈脱出〉〈未来惑星ザルドス〉など常に意欲作を発表して話題を呼ぶ鬼才ジョン・ブアマン監督が、25年間その構想を温め続けてきたライフワークがこの作品だ。1975年に最初の脚本を完成させたが、膨大な長さの超大作となってしまうと理由から映画化は不可能とされていた。この雄大な時の流れを、いかにダイナミックに短縮するかという難間を解決してくれたのが、脚本家ロスポ・パレンバーグだった。映画や演劇の持つすべての手法を見事に駆使している。
 スターもニコル・ウィリアムソン、〈カリギュラ〉のヘレン・ミレン等の名優に加え、ナィジェル・テリー、シェリー・ルンギ、ニコラス・クレー等の若手を抜擢。またブアマンの娘カトリーンがイグレーンに、息子チャーリーが少年のモードレッドに扮している。


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